毎週土曜日に開催している映画上映会
7月は、「クシシュトフ・キェシロフスキ監督作品2作品同時上映」を行っております！

「フォトグラフ」
元兵士が1944年9月に撮影した1枚の写真をもとに、2人の少年を探す模様に密着した、キェシロフスキ初期のTVドキュメンタリー作品。

 

33分　モノクロ
1968（昭和43）年　ポーランド

 

 

「ある過去に関する物語」
旧約聖書の十戒をモチーフに、ワルシャワの巨大アパートに暮らす人々の人生模様を全10話で描いた連作ドラマ「デカローグ」の第8話。
1985年頃。ワルシャワ大学で倫理学を教えるゾフィアの元に、ゾフィアの著書を英訳したアメリカの倫理学者が訪ねてくる。
大学の講義で「生まれる命」の大切さを説くゾフィアに、彼女がある質問をする。それは、ゾフィアが抱えてきた過去を呼び起こすものだった。

【出演】マリア・コシャルコフスカ、テレサ・マシェフスカ ほか

 

57分　カラー
1988（昭和63）年　ポーランド

☆ピースダイアリーでは作品の見どころをもう少しご紹介します。
クシシュトフ・キェシロフスキはポーランド出身の映画監督で、代表作に「トリコロール」3部作や「ふたりのベロニカ」が知られています

「フォトグラフ」はタイトル通り、ある1枚の写真をめぐるドキュメンタリーです。
1944年9月に撮影されたそこには、2人の少年の姿が写っています。
彼らは今どこで何をしているのか？その行方を追う模様に密着しています。
当時を知る人がいれば粘り強くインタビューを試み、少しでも情報があれば現地に赴き、やがて真実にたどり着く様子が映されています。

「ある過去に関する物語」は連作ドラマ「デカローグ」の第8話です。
「デカローグ」シリーズはテレビドラマとして制作されましたが、世界各地で高い評価を受けて上映されました。最初の放映から30年以上経った今でも名作として知られ、今年は東京の新国立劇場で舞台化もされています。

本作は十戒のうち、“あなたは隣人について、偽証してはならない”をテーマにした物語。
ワルシャワ大学で倫理学を教えているゾフィアのもとに、アメリカからエルジュビェタという女性が訪ねてくるところから始まります。
エルジュビェタはゾフィアの講義を受けることになり、講義中に倫理的問題への題材として、第二次世界大戦中にあったユダヤ人少女のエピソードを語り始めます。
その話を聞いたゾフィアは、封印していた「ある過去」を思い出します。
その後彼女はエルジュビェタに誘われるまま行動を共にしますが…。
エルジュビェタはなぜゾフィアにその話を語ったのか？
ゾフィアはなぜ過去を封印していたのか？
物語は静かに進み、やがて2人が秘めていた苦悩や思いが明らかになっていきます。

ドキュメンタリーとドラマというキェシロフスキ監督の中でもジャンルの異なる2作品。
ぜひご覧いただき、ポーランド映画とその背景にある歴史に触れてみてください。

ウィークエンド・シネマは予約不要（当日先着順）です。
皆さまのご来館お待ちしております！

上映日時：7月20日、27日　各日 午後2時から

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