あけましておめでとうございます。
今年もピースおおさかをよろしくお願いします。
昨年末は一年の記憶が思い出せないくらいに暴飲し、胃も心もまっさらな気持ちで新年を迎えましたが、直後に風邪をひいてしまい、現在必死でブログを書いています。
治ってから書こうと思っていたのですが、今年の3月のウィークエンド・シネマについて、いち早く皆さんにお知らせしなければならないという僅かに残っていた使命感を振り絞りキーボードに向かいました。
今年は東京、大阪、神戸、名古屋が大空襲に見舞われて75年になります。
3月は各地の大空襲に関連した映画を週替わりで上映し、空襲がもたらした影響について名作を通して知っていただければと思います。
まず1作目は「まあだだよ」を上映します。
この映画は随筆家内田百閒の随筆を基にした、彼の教師時代の教え子たちとの交流を描いています。
内田は作家活動に専念するために大学を退職しますが、彼の人柄を慕う教え子たちがその後も足繁く訪ねて来ます。
空襲により自宅が焼失してしまいますが、教え子たちの尽力により新しい家が建てられました。
心温まる師弟関係を通して、生きることの大切さが語られている、黒澤明監督の最後の作品です。
次に2作品目は、大岡昇平原作の「明日への遺言」を上映します。
陸軍中将岡田資(藤田まこと)は、太平洋戦争末期、名古屋を空爆した米軍捕虜を処刑した責任を問われ、B級戦犯の裁判にかけられました。
家族が見守るなか、彼は一人で裁判に挑み、その姿勢は次第に法廷内の人々の心を動かしていきますが、やがて判決が下されることになります…。
監督は「雨あがる」「博士の愛した数式」を世に送り出した小泉堯史。
目まぐるしく変わる社会のなかで、自分らしく生きていくにはどうすればよいのでしょうか。
激動の時代の物語から、なにか見つかるかもしれません。
最後の3作品目は、野坂昭如原作のアニメ映画「火垂るの墓」を上映します。
3/28~神戸~
火垂るの墓 監督:高畑勲 制作:スタジオジブリ
昭和20年の神戸は、連日B29による空襲にみまわれ、清太と節子の兄妹は母親を亡くし、家を焼け出されてしまいます。
西宮の親戚を頼り身を寄せることになりますが、叔母との同居に耐えられず、やがて親戚宅を離れ、近くの防空壕で兄妹水入らずの生活はじめます。
しかし、楽しい日々はやがて終わりをむかえることになります。
命の尊さを伝え続けている不朽の名作です。
3月はさまざまな変わり目の時期かと思いますが、ぜひこの機会にピースおおさかで気分を入れかえられてはいかがでしょうか。
皆さんのお越しをお待ちしております。